先祖供養を神道式に戻す「復祭」について

先祖供養を神道式に戻す「復祭」


復祭とは

 復祭とは仏式や新宗教など他の宗教で先祖供養をされていた方が、神道式のお祀りに切り替えることを言います。日本人は先祖崇拝を大変熱心に行う民族でした。平安時代には貴族など一部の人は仏式で葬儀関係を行っていたようですが、江戸時代には徳川幕府の都合による寺請制度によって、庶民の隅々まで仏式で葬儀といわゆる先祖供養を行うことになりました。しかし、遠く遡れば仏教伝来以前には日本人独自の神道で行っていました。

 ですから先祖供養、先祖祭祀を神道式に変えるというのは元に戻すことになるため、復祭(ふくさい)と言っております。明治維新によって、寺院の支配から自由になり、地域によっては大変多くの人が神道式に復祭しました。皇室もまた仏式でのお祀りを神道式に改められました。

 最近は古来の日本が見直されるようになり、神道でお祀りをしたい、神道に改宗したい、神道の信徒になりたいという方が非常に増えています。

幽冥の大神 出雲大社の大国主大神

 出雲大社のご祭神である大国主大神は一般には「縁結びの神さま」で知られております。なぜ縁結びの神さまかと言うと、大神さまがこの日本の国造りをされた後、天より降りてこられた皇孫(皇室)にこの国をお譲りされました。この現世は皇孫(皇室)が治められる代わりに、大神さまは神事、つまり目には見えない神々の世界を治めて、そこから現世を護られることになりました。そこから、10月には神々が出雲に集まって縁結びの会議をされる、と言われているのです。

 神道では人が亡くなると霊魂は死後の世界である幽冥(かくりよ)に行き、そこで神となり守護神として現世の子孫を見守る、と言われています。当然ですが死後の世界も現世からは見えない世界であり、神々の世界です。ですから、その見えない世界、幽冥を司る神さまは大国主大神であられます。そこで大神さまはまたの名を「幽冥主宰大神」と呼ばれ、人々は亡き人のみたまが安らかにお鎮まりになられますようにと、また幽冥で楽しく暮らして頂けるように、とご守護を大神さまにお祈りするわけです。

復祭の手順

 復祭では、まずは出雲大社紫野教会の祖霊殿にご先祖さまをお祀りします。わかる範囲の方で構いませんので、祖霊殿に合祀します。ご先祖さまを合祀された家のことを神道では斎家(さいか)と申します。(仏教で言う檀家に当たります)
 合祀の際には祖霊殿にて合祀祭をお仕えして、丁重なお祭りを行います。

 次に家に御霊舎(みたまや)を設け、ご先祖さまをお祀りします。御霊舎は仏教で言えば仏壇にあたります。もし神棚をお祀りでなければ、同時にお祀りするのがよいでしょう。神棚と御霊舎は違うお社でお祀りします。お社や設置場所については神職と詳しい打ち合わせの上、設置祭を行います。

 今までご先祖さまのお祀りは特にしていなかった、という方なら、新たに御霊舎をお祀りする、ということになりますが、今までは仏教やいわゆる新興宗教でお祀りされていたという場合は、みたまさまに位牌などから霊璽(れいじ)へと移っていただくことになります。
 新興宗教でされていた場合は、そこの方に来て頂いて以前の祭壇等を引き取って頂いた方がよいでしょう。今まではそれでお祀りされていたわけですから、いきなり捨てたりせず、感謝の念を持って丁重にお祭りを行いましょう。事情でその団体には近づきたくない、という場合はまたご相談下さい。

日々のお祀り

 祖霊殿では神職が毎日の神拝時にお祀りされたみたま様の安寧を祈願しており、また、春秋の祖霊祭大祭には斎家の方も来られてお祭りを行います。春分の日、秋分の日は祖霊祭大祭を行いますので、ぜひご家族でお越し下さい。ご先祖さまに感謝し、ご先祖が幽冥で楽しく暮らせるようにお祈りし、また、私たちを見守って下さるようお願いし、そして、ご先祖さま、私たちをご守護して下さる大国主大神さまに感謝します。

 ご家庭においては御霊舎(みたまや)を毎日お供えし拝礼して、みたまさまのお祀りをお勤めください。拝礼方法等はまた神職より詳しく説明いたします。記念の日などは特別にお供えをして、ご家族一同で拝礼し、近況をご報告するのがよいでしょう。
 また、一年に一度は神職を呼んでお祭りを行うと、ご先祖さまに更に喜んで頂けるでしょう。
 ぜひ、家の守護神としてご先祖さまをお祀りし、日々明るい暮らしをお過ごし下さい。

復祭のお申込・お問い合わせ

 復祭について、お申し込みは出雲大社紫野教会(075-491-2943)に直接お電話頂くか、お問い合わせページからご連絡下さい。
 ご質問等ございましたら、お気軽にお寄せ下さい。直接お越し頂いて詳しいお話を聞くことも可能です。

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