神さまにお願いをかなえてもらうにはどうしたらよいのかを考えます

神社で神さまにお願いをかなえて頂くには

 毎日、全国にある神社には多くの人が参拝し、お願い事をされます。個人的になお願いをする人もいます。初詣では家族全員の無事を祈る人もいます。また日本国の発展や世界の平和を祈念する人もいます。

 人々の願いはさまざまですが、ふと考えてしまうのは「どうやったら神さまにお願いをかなえてもらえるか」「どうやったら神さまからよりおかげを頂くことができるのか」ということではないでしょうか。ご利益ばかりいいすぎてもいけませんが、やはり気になります。

神さまは私たちの祖先

 お願いをいかに聞いていただくのか。それには神さまのお気持ちというのを考えなければなりません。
 そんな私は人間なんだし、神さまみたいな偉い方のお考えとかはわかりません、と思われる謙虚な人もおられるとは思います。

 しかし、神話を見てもわかりますが、私たち人間も神さまから生まれてきた子孫にあたるのです。反対に言うとご先祖さまということになります。ここはキリスト教のような絶対主とは違うところです。日本の神さまは、人間からかけ離れた存在ではありません。もちろん神さまは偉い存在ではありますが、神さまはご先祖であり、親しい存在なのです。よって、神さまの気持ち、神さまがどう思われているのか、ということを、人間の側から推測することができるのです。

神さまに喜んでいただく

 ですから、恐れ多いことではありますが「自分が神さまの立場に立ったら、どうしてもらうのが一番うれしいのか」を考えてみましょう。

 その一つは神さまが喜ぶことを行うことです。当たり前のことに思えますが、例えば、神社のお祭りというのは神さまに喜んでいただくために行っているのです。一番おいしい食べ物をお供えすることや、巫女舞や雅楽その他奉納行事によって神さまに喜んでいただきます。儀式として神社が食べ物をお供えするのは続いていますが、崇敬者も昔々は食べ物でしたが、時代の変化によってお米そして、お金へと変わってきています。

 お祭りだけでなく、単にお参りすることも喜んでいただくことになります。熱心にお参りする人を見るのはうれしいことでしょう。

応援されるような人になる

 神さまがうれしく思われること。もう一つは、自分が神さまから見て応援したくなるような人になる、ということです。人格を高め、世のため人のために働き、常に前向きに努力する人、そういう人間により大きなおかげを与えてくださいます。

 ある高校生いたとします。A君としましょう。A君が神社にお参りに来て「東京大学に合格しますように」と祈りました。神さまは「よし、頑張れ」と思われることでしょう。しかし、A君は毎日マンガを読んでテレビを見てゲームで遊んで少しも勉強しませんでした。そのまま受験しましたが当然受かりませんでした。そこでA君が「神社でお願いしたのに、まったく効果無かった。この神社全然ご利益ないわ。」と毒づいたらどうでしょうか。自分が神さまならさすがにおいおい、と思うのではないでしょうか。

便利屋にしてはいけません

 極端な例を出してみましたが、程度はともかく、意外とこういう人が多いように思います。金運をお願いすると、道を歩いてたらいきなりお金が落ちているようなことを期待したり、ギャンブルで連戦連勝する、というようなすぐに即物的な結果を望む人もいます。そういう気持ちもわからなくはないですが、しかし、神さまを自分に都合のよい便利屋にしてはいけません。

 縁結びをお願いした後に、毎日家と職場を往復しているだけではやはり新しい出会いの機会を得るのはなかなか難しいでしょう。もっと外へ出て、出会いを増やす必要があります。そう努力すれば神さまとしても「よく頑張ってるな。もっと助けてやろう」という気持ちになられるのは間違いありません。
 神さまにお願いするだけではなく、やはり本人の努力も必要なのです。

心にかなう暮らしを

 努力が必要なんて言われてなくてもわかっている、と思う人もいるかもしれません。ですが、それは半分しかわかっていません。神さまにお護りされている、お陰を受けていることによって、さらに努力していこうという気力が湧き起こってくるのです。そして神さまからさらに応援していただける。その前向きの好循環を感じて下さい。

 努力だけではありません。日常の暮らしでも、こうすることは神さまは喜ばれるだろうか、と考えることは大切です。
 神さまの心にかなう暮らしをすれば、必ず目を掛けてくださるのです。

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<このページの筆者>
 中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。

★教会長中島の本が出ました!
 日本人が伝えてきた心、そして生き方を、神道、神さまの話を中心としつつ、語った本です。相当な時間を掛けて作り上げました。ぜひ一度お読みください。

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